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カロリナ・ノゲラ・パラウの「チョンタの他の作品」を、ピアノ・デュオ・コンドラシェヴァ/チカの演奏で。南米(コロンビアの舞曲?)の素材を不規則に反復しながら変形し混沌としたノイズも組合せる。アントニオ・コレアの「マキナIII」は反復分散和音に時折打ち込みが入りながら変化。「マッカーサー氏」は強烈な低音打撃から柔らかな表情へ。「アポロ」は柔らかい電子音(?)との瞑想。A・P・サルダリアガ「音型」は対角線とかブロックを表現する2章。ディエゴ・ヴェガ「ラプソディア」は少しのロマンと奔放。J・アントニオ・クエラル「8つの小品」は伝統的形式に少し民族の風味。D・ポンセ・デ・レオン「開拓者の道」は太鼓を加えリズム主体。ニコラス・オスピナ「漸進的な痛み」はミニマル反復が徐々に展開。arcantus ARC22036 #nml
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ソフィア・グバイドゥーリナの「オッフェルトリウム」を、ギドン・クレーメル+シャルル・デュトワ+ボストン響の演奏で。バッハ“音楽の捧げもの”の主題がウェーベルン風の音色旋律で始まるとそれを独奏Vnが鋭く遮りさらに主題が両端を1音ずつ切り詰めらつつさまざまな技法と音色で自在に変奏されそしてまた復活していく。「T.S.エリオットへのオマージュ」はCl+Fg+Hr+弦5の八重奏にSopを加えての7楽章。弦、管、声、Pizz弦と楽器群を変えながら5楽章で全合奏、3,5,7楽章でエリオットの詩による歌、2楽章では自然倍音が駆使される。DG 00028942733626 #nml
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ソフィア・グバイドゥーリナの弦楽四重奏曲を、モリナーリ四重奏団の演奏で。静謐な中に不安や不条理をいろんな技法で織り込んでいく。さらに「BACH主題による反映」、「弦楽三重奏曲」。リジョイスはVnとVcのソナタ。ピアノ五重奏曲は初期作品。グバイドゥーリナが亡くなったとの報を受けて追悼に。以前聴いたATMAの番号が改まったらしい。ATMA Classique 00722056647328 #nml
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エルナズ・セイエディの「私のなかの太陽」を、コマス・アンサンブルの演奏で。BCl+Fg+Hr+Vn+Va+Vc+Cbで低いG音の周囲に微分音的ゆらぎというかノイズのような音の帯が。「あらたな海へ」はCl+Accrdでハーモニクスや息音も用いながら長音がゆらゆら変化する。「可能性の予感」はVc+Hpで最低音域の蠢きが時々発火する。「純然たる雪」はCl+Hr+Vcで厚みのある音と孤独な音の交差。「内側のかけら」はFl+Cl+Hr+Va+Cb+Pfにハリー・パーチの作ったカノン(微分音ツィター)を加えて荒々しい低音と内部奏法らのグリッサンドそしてカノンの侘しい反復音。Wergo WER6444-2 #nml
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ドビュッシーの歌劇「ペレアスとメリザンド」を、シャルル・デュトワ+ヴェルビエ祝祭管ほかの演奏で。ドビュッシー的な旋法というか語法(メシアンがペレアスの和音というVII/Iとか)に満ち、ただぼんやり聴いているだけで私とドビュッシーみたいな世界が広がるというのも老人めいてるがそんな感じ。DG 00028948667932 #nml
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レイ・リャンの「6つの季節」を、マルコ・フージ+チャールズ・デルーガ+雷身(自身)の演奏で。アラスカの北チュクチ海の水中録音から得られた氷や海洋哺乳類の音を電子処理しVn/Vaダ・モーレのゆっくり蠢く(胡弓を思わせる)即興を組み合わせた不思議な作品。伝統的な中国絵画の静謐なモチーフと北極圏の風景を融合したという。新しい氷ができ、暗闇、夜明け、融合、騒音、開花と季節が移るということになっている。Kairos 0022054KAI #nml
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ポウル・ルーザスの「ピアノ・ソナタ第1番」を、レオナルド・ズニカの演奏で。「神曲」に触発された“ダンテ・ソナタ”だそうで力のみなぎる前半と俯いて歩くような後半2楽章。ガブリオ・タリエッティ「悪の嚢」はEギターと格闘するデュオで地獄篇第八圏の第1,4,5嚢を描き、「フランチェスコ・ランディーニの3つの歌」は古風なピアノ曲ながら最後にEギターが加わり、この2曲の3楽章が交互に出現する。レアンドロ・ロー・ビアンコ「ラウシェンバーグによる3つの即興」はEギター独奏でハーモニクスを駆使したりする3楽章。これも副題「ダンテの地獄」というダンテ尽くし。Stradivarius STR37250 #nml
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ダニエレ・ヴェントゥーリの「否」を、ミリアム・ガラニャーニの演奏で。ピアニストが"Nan"と呟きながら即興のようなお経のような断片の連なりを奏する。Pf版と電子音響を加えた(空間化ピアノ)長い版が収められている。「アケルナル」はより動きが増して込み入ってくる。こちらは空間化ピアノ版とPf+電子音による架空オケ(打?)版の2バージョン。Stradivarius STR37309 #nml
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ステファノ・ジェルヴァゾーニの「デ・ティニエブラス」を、ユヴァル・ワインバーグ+SWR声楽アンサンブル+IRCAMライブ・エレクトロニクス・アンサンブルの演奏で。合唱とエレクトロニクスによる現代版「暗闇の聖務」をというもので、ホセ・アンヘル・ヴァレンテのテキストを用いてまさに闇の中を手探りで漂うような世界が湧き上がる。Kairos 0022043KAI #nml
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セオ・ジュリの「一」を、パトリック・イムの演奏で。Vn独奏が12ヶ月それぞれを静謐にまた激しく表現する連作。伊藤巧真「見知らぬ地からの旋律」はアルペジオを散りばめた正統派の静かな無伴奏。イラリ・カイラ「孤独」は逆に激しいアルペジオ。パール・ラグナル・パールソン「エルミタージュ」はA音を中心に透明な音が広がっていく。マシュー・シュライバイス「脆い記憶」は交互に上下する波間に浮かぶPizzやグリッサンド。ジョン・リベラトーレ「不思議、高い空」は幅広い黙々とした歩みから瞑想を経て駆け出す3章。New Focus Recordings FCR411 #nml
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タン・トゥアンハオの「愛する主人のために」を、ヘレーネ・ギェリス+フィグラ・アンサンブルの演奏で。Cl+Cb+打にMSがフリーデリケ・ゾフィー・ヴィルヘルミーネの詩を歌うミニドラマのような構成。即興のようでもある奇妙な感じだがちょっとCb独奏がいまいちというかこれだからCbソロは残念という。「私は主人を愛する」はファルセットみたいなTenとCb+打でデニス・アガーブラッドの詩。Cb目立つだけにいっそう。「だからあなたとともに」はBas+Clでウィルフレッド・オーウェンの詩。捉えどころない不安な詩情。Dacapo 8.226692 #nml
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ストラティス・ミナカキスの「ロウェル練習曲集」を、チャン・ジヘの演奏で。切り詰められた音にD-Fの残響(?)が重なり最後の曲では波打つ音も降りそそぐ3曲。ダン・ヴァンハッセル「システム中の少しの雑音」は忙しいアルペジオに飛び交う断片。リー・ウンヨン(李恩瑛)「李南玉」はゆったり大きな跳躍。チャン・ユーフイ(張玉慧)の「頭の体操」はすばしこい打的要素に低音撃がゆっくり響く。ケティ・ネズ「ベルエチュード」は休みなく移り変わる和音。マーティ・エプスタイン「バリオラージュ」は同音を異なる弦で弾く技法を模倣。ジョン・マクドナルド「フリーチュード」はいたずらっぽく目まぐるしい動き。ウィリアム・D・クーパー「固定楽想」は跳躍テーマとロマン派テーマ。New Focus Recordings FCR420 #nml
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チャールズ・アイヴズの「ヴァイオリン・ソナタ第1~4番」を、ステファン・ジャッキーヴ+ジェレミー・デンクの演奏で。加えて「ピアノ・ソナタ第1,2番」も収録。ジャジーな調べから十二音、無調まで広がる大きな空間を暖かく喜びあふれる音楽として繊細に慈しみ奏でる。生誕150年にふさわしい2枚組ではなかろうか。Nonesuch 075597899061 #nml
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パラム・ヴィルの「神々に奪われて」を、マルクス・シュテンツ+ロンドン・シンフォニエッタ+アルメイダ・オペラの演奏で。タゴールの叙事詩に基づいてウィリアム・ラディスが台本を書いた1幕オペラで、1管+弦各1という小編成ながら2打とHpをうまく使いなかなか多彩な音色。「切れた弦」は古代仏教の物語を元にデイヴィッド・ラドキン脚本。Cel、Guitも加えてより効果的に書かれている。どちらも劇的効果たっぷりの感だが語り部分がやや邪魔かも。Metier MEX77211D #nml
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ルチアーノ・ベリオの「セクエンツァXIII」を、ロリス・ドゥイエスの演奏で。シャンソンと題されたAccrd独奏で波打ちながら行きつ戻りつためらいがちな歌。クロード・ルドゥ「虹色の夢の中で」は広い音域を自在に動き下降する線が光る。ユッカ・ティエンスー「飛翔」も繊細で自由な動き。ステファン・オルランド「無のために」は低い音域での脱力から始まり力を得ながら吐息が混じる。ロリス・ドゥイエス「ミサ・ブレヴィス」は唸り声も交えた4章で割と塊を作る。ジョン・ゾーン「ロードランナー」は色んな断片的引用を散りばめつつ叩いたり突然走り出したり。SOOND SND24005D #nml
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アダム・ミルザの「分けられた」を、アモルシマ・トリオの演奏で。弦三重奏で高音ハーモニクスの掠れたアルペジオや重音グリッサンドが忙しく飛び交い鳥のお喋りのようだが最後は微かに。「QXTR」はSQで同様の掠れた音に鋸音も加わってゆっくり軋む。「時間パターン」はVn独奏が時々軋みつつ。「三角形」はFl+Vn+Pfでそれぞれの特徴的な特殊奏法、「割れ目」はASax+打にテープ、「成長」はCl+Vn+Vc+Pfでライブエレクトロニクスや声も交え、「読み上げ(ごちゃ混ぜ)」はBCl+Tp+Trbに男声がラリー・アイグナーのテキストを早口で。おもちゃ箱をひっくり返す。New Focus Recordings FCR418 #nml
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ジョン・ケージの「冬の音楽」を、ザビーネ・リープナーの演奏で。1~20人のピアニストが20の独立したページに示される“イベント”を任意の順序あるいは同時に演奏してい(1人での全曲録音は世界初だそうだ)。単音や不協和な音の塊がぽつりぽつりと置かれしばらく静寂になったりする。曲はラウシェンバーグに捧げられたという。Wergo WER7411-2 #nml
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ソフィア・グバイドゥーリナの「絞首台の歌」を、ヘレナ・ラスケル+ニーク・デ・グロート+フランシスコ・アングアスの演奏で。クリスティアン・モルゲンシュテルンの超現実的な詩をテキストに女声+Cb+打のトリオが奏でる15章。暗く深い調べながら喜劇性も踏まえた音作りでCbの特殊奏法も効果的。完成度高い。Kairos 0022023KAI #nml
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トビアス・PM・シュナイトの「ピアノ三重奏曲第3番」を、トリオ・フェニックス-3の演奏で。副題「アマーデ」はモーツァルト的透明さで始まりいたずらに満ちた喧騒になったり夢見るようになったりしながらまた消えていく。「弦楽四重奏曲第3番」は副題が「シューマン」でその《朝の歌》《幽霊変奏曲》などを引用したやはり静謐な音楽の中に時折いびつな音が紛れ込む。「Pf三重奏曲第4番テスタメント」はハンマークラヴィーア・ソナタの冒頭引用から始まって硬軟入り交じる展開に。「Pf三重奏曲第2番パ・ド・トロワ」は最初から遊び心一杯。NEOS12316 #nml
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アーサー・レヴァリングの「海川湖」を、ジル・ローズ+ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクトの演奏で。2管編成の小オケ+Pf+Celでドビュッシー、アイヴズ、シェーンベルクの作品をそれぞれ参照するやや映画音楽っぽい3章。「ジョカットロ」はPicc+Guit+Cel、「蛇腹楽器」はSQで、分散和音を散りばめる。「スティーブン・スタッキーの花冠」はPf独奏で“複合旋律”にもとづく変奏曲。New Focus Recordings FCR417 #nml
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マティアス・ミュラーの「四大元素」を、アニカ・スタークの演奏で。Vn独奏が謎めいた秘術的な音律で地火風水をそれぞれ神秘的にあるいは激しく表現する。「タランタンゴ」はVc+Pfが静から動へ。「エニグマ」はCl+Guitで調性があるとみせかけてふわり逃げていく3章。「トレモロ」「不規則な踊り」はCl独奏、「独り」はFl独奏、「タリンクス」はAccrd独奏がやはり旋律があるようなないような遊び心。「ひまわり」はPf、「狂詩曲」はFl+Pfでかなり調性寄り。NEOS12415 #nml
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ブライアン・エリアスの「カプリッチョ」を、アダム・マッケンジー+チェンバー・ドメーヌの演奏で。Fg+弦楽合奏による3楽章の協奏曲で、奇妙な音列によるジグザグした独奏と浮遊するような伴奏が最後は活発に運動するようになる。「オーボエ五重奏曲」はOb+SQで少し軽やかさも加わる5楽章。「鳥たちは夢で歌を学ぶ」はCl独奏が多彩な表情を見せる6楽章。「5つのバガテル」はCl+Fgで遊び心、「アリオーソ」はBarSax独奏で哀歌の中に狂詩曲が。Signum Classics SIGCD796 #nml
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ブライアン・エリアスの「弦楽四重奏曲」を、カスタリアン四重奏団の演奏で。切れ目なく演奏される4楽章はかなり能弁で込み入った主題や高密度の不協和音が絡み合いリズム要素よりはこぶしの入った動き。「無名のもの」はVc+Pf、「エルトロピア」はVc独奏、「デュオ」「3つのスケルツォ」はVn+Pf、「けれども私が眠る時」はVa独奏で、やはり無調の主題を大きく動かしたっぷりとさまざまな濃度で展開する。シャープな前衛ではないものの、なかなか面白い。Signum Classics SIGCD788 #nml
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ヴォルフガング・リームの歌劇「ヤーコプ・レンツ」を、フランク・オルー+マンハイム国立劇場管+児童合唱団ほかの演奏で。ビューヒナーの小説を元にした主人公が次第に狂気に陥っていく様子を描く。無調だったり細部に複雑な技巧が用いられたりするのだがなんとなく聴いていると特に抵抗もなく素直に耳に入って過ぎていくのでやはり映像とともにしっかり視聴すべきものか。Oehms Classics OC981 #nml
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ジェルジ・リゲティの「練習曲集第1~3巻」を、キャシー・クリエの演奏で。最初に難しそうな曲だなという印象の出だしだがあとは安心して聴ける。各曲の標題の持つ雰囲気も付かず離れずうまく表現されている感じ。あ、あと第2巻の最初と最後もちょっともたつくな。こういう反復的なのは厄介なのか。Genuin GEN24914D #nml
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ジュリオ・グアルティエーリの「アローニ」を、ロベルト・ファブリチアーニの演奏で。これはFl独奏で、息音、孔音、半分口笛など特殊奏法ばかり重ねて音の変化を遊ぶというのか。「ソナタ」は声、「リップル」は増強Fg、「フロウ」はPf、「ロウ」はギター、「エブリエタス」は打+声、「アイテム」はAccrd、「それを打て」はプリペアドPfと、それぞれ独奏のための徹底的な音の戯れで多くはリズミック。これもある種の音楽。Stradivarius STR37306 #nml
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ミゲル・クロソーリの「私は森」を、ユーラ・エレナ・シェディテ+カラム・ビルダー+イーダ・ネアビュ+ヨハネス・ネーステシェー他の演奏で。ASax+TSax+Vc+Cb+電子音+女声で、ハーモニクスのような掠れた音から鋸音まで幅のある長音に自然音を擬した効果を重ねた上にしっとりした歌が乗る。「私は大洋」は海底から湧き上がるような深い低音がゆっくり上昇しながらきらきらと発散する。アンビエントぽい感じではあるが、それぞれ森林伐採、海洋汚染のデータを用いて音像化しているのだという。Kairos 0022047KAI #nml
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ゲプハルト・ウルマンの「即興曲とインターレーション」を、ヴィタリー・キヤニッツァの演奏で。ジャズSax奏者でもあるウルマンが12の即興の間にプリペアドPfで弾く4つのinteration(間奏=interludeと苛立ち=irritationの合成造語だそうだ)を置いた曲だが、順序を変えたり減らしても良いとされていて、この盤では派手目の即興曲8番から始めて同11番だけ割愛されている。インターレーションはまずまず面白いが、即興曲は玉石混交というかあまりとんがったところはない。Kairos 0022041KAI #nml
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ガブリエル・イラーニの「弦楽四重奏曲第4番」を、ソナー四重奏団の演奏で。微分音を交えながらグリッサンドでくねったり絡み合ったりする5楽章、副題は《…内側、織物…》。「同第5番」は副題《…段階、近似値…》でやはり不協和音が支配する5楽章だがより落差が大きい。「愛の詩」はツェランの詩を歌うSopを加えて深々と。「3つの音風景」は笙の音の広がりの中にSQが溶け込む。Kairos 0022025KAI #nml
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シュトックハウゼンの「マントラ」を、グラウシューマッハー・ピアノ・デュオの演奏で。1970年の大阪万博への来日時に作られた(本人弁)、13音の「式」を反復しながら12の拡張と13x12の変調を重ねる13のサイクルが構成されそれぞれで「式」の1音が中心となる。と言われても聴いて分かるわけでもないが、奏者はPfの上に置かれた打も奏しながら、音はリング変調されてプリペアドのようになる。音響として南西ドイツ放送実験スタジオもクレジット。NEOS12320 #nml
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