masaka
古川日出男「超空洞物語」を読んだ。源氏物語に先立つ本邦初の長編うつほ物語で描かれる清原俊蔭といぬ宮という二本の樹幹とそこを貫く秘琴の挿話を時を遡りペルシアにまで軸を伸ばしながら謎解きをしさらにそれを須磨に寓居する光源氏が自らの琴に重ねかつそのさまを墨画し逆方向に時を進める。それをさらに竹取物語や平家物語や八犬伝を視野に入れつつ現代から語る。不思議な空洞と数のこだわり。メタ物語のさらにメタ