masaka
松浦寿輝+沼野充義+田中純「二〇世紀の思想・文学・芸術」を読んだ。12回にわたる討論の記録は2段組660ページというボリューム。最初に音楽に中途半端な言及があった時は大丈夫かなと不安を感じたが、それ以降は松浦のフランスを中心にした視点に沼野がロシア方面から、田中が主としてドイツ方面から掘り下げるような形で、世界“内戦”1.0と2.0、共産主義、無意識、言語、映像といった切り口で進み、批評、80年代、インターネットそして現代の〈世界文学〉まで。単なる事象の羅列でなくそれぞれ各人の考えがよく滲んでおり、ほほうと思って栞を挟んだのはハーレム・ルネサンス、フォルマリズムから構造主義そしてロラン・バルトへなど。世代が近いこともあってか共感する点も多い。読み応えあった
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