本の感想

傲慢と善良 (朝日文庫)

読むのきっかけは日本語授業の由夏先生のおすすめ。
日本のAmazonで朝日文庫の売れ筋ランキングの一位、ベストセラー。
普段ならおおよそこの本を興味ない、選ばない。
読む前にしてることは一つだけ、テーマが結婚とういうこと。

※ここからはネタバレあり
最初架が婚約者真実が消えたので警察に行った時、私が詐欺かなと思った。続きを読んでそうじゃないとわかったが、結果から言うと半分当たったかな。騙されたのは事実、結婚したいから、そのための大嘘。

台湾人の私として、結婚のためにそういうことをしたのは全然想像できなかった。これも多分日本と台湾の結婚についてのプレッシャーが違うかも知らない。だからこういう作品や動画が幾つもあった。前見た逃げ恥は契約婚。最近YouTubeの動画で見たのは友情結婚。

気づかなかった伏線は真実がボランティアになったこと（契機はお見合いの人の経験）。気づいた伏線は神社で撮った結婚記念写真。

引用：
会うまでのやり取りは、毎回テンプレのような無個性なものになって当然だし、そこに過剰なアピールは必要ない。それはもう、学校のテストなどと同じく単なるコツの問題で、そのコツに流されるのを嫌がって個性を捨てられないなら、そもそも婚活に向いていないのだ。

真面目で婚活したことがないが、アプリでそういう相手を探している時感じたのはまさにこれ。

引用：
モテない──、という単純な響きは、単純であるがゆえに残酷だ。

事実は時に残酷だから、残酷も別に悪くないと思うが。辛辣な発言とか、時に役立つ。

引用：
「だって、悪意とかそういうのは、人に教えられるものじゃない。巻き込まれて、どうしようもなく悟るものじゃない。教えてもらえなかったって思うこと自体がナンセンスだよ」

巻き込まれたから、どうするか重要。時折に悪意がない言動で人を傷つくこともある。むしろその場合が厄介。「君のために」とか。

引用：
かつての恋人が、これから誰かと生涯をともに過ごすというのに、自分は一生一人で過ごすのか。ひとたびそう考えると、自分の四十代、五十代、この先のことが恐ろしくてたまらなくなった。
誰かと一緒に生きたい。
自分と生きてくれる誰かと、家庭を持ちたい。

カウンセラーと相談したこととカウンセリングの本のことを思い出した。孤独は人生課題の一つ。

引用：
一緒に暮らせても、キスもセックスもしたくなかったら、それで、夫婦になれるのだろうか。

そういう夫婦もいる。

引用：
夫婦って何なのか。
結婚するって何なのか。わからなくて苦しんだ。

夫婦というより、パートナーの方が良いと思う。一緒に人生を歩む仲間。

余談：
本の中で触られた「傲慢と偏見」、触られなかった「理性と感性」もかなりおすすめしたい結婚小説。

学んだ言葉：
興信所（こうしんじょ）、台湾中国語で「徵信社」。
仲人、ここは媒酌人のことを指す、なこうどと読む。
マリッジブルー
身上書（しんじょうしょ）

気に障った（さわった）。
行き場のない焦りと憤りが募る（つのる）。
「はぐらかす」ような答え方をしていた。
ある程度の覚悟をしてきたのだが、「肩透かし」を食らった思いだった。

YouTubeの動画：

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LGBTに限らず「契約結婚」って意外とみんなの課題だから、知っておいた方がいいわよー！