浦木裕
これいわゆる「冥婚」という風習の話ですわね。冥婚は死者を生きてる人ないし架空の人と結婚させる風習で、東アジア一帯にある。日本でも山形・青森と沖縄に存在し、特に死者と架空の人を結婚させる山形のムカサリ絵馬はその手の界隈で有名。でも東アジアのものと日本のものは実は根っこが違う(続)

道民の人@COMITIA150(11/17) ち33a /『鄙び旅鄙び宿』(二見書房)販売中 (@Nor...
浦木裕
台湾の有名な「赤い封筒を拾った者は死者と結婚しなければならない」話は根元に「女性が未婚のまま死ぬと死後その魂が祀られる家が存在しない」という考え方がある。これは沖縄の冥婚も同じで女性は嫁入り先の家の者として死後祀られる風習があり、死後の冥福を達成するために結婚させるわけだ。

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浦木裕
中国、韓国、台湾の冥婚はたいていこの「死者の慰撫」か「死後の居場所を作る」という目的のどちらかだ。だが日本の山形、青森のものはそのどちらとも異なる。山形県のムカサリ絵馬の根源は、実は死者の冥福を祈るためのものというよりも本義は「生きている人のための儀礼」なのである。

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