kean77
すべてのハードで『FFXIV』がプレイできるようになるために

――ファンフェスティバルでは、Xbox版対応の発表も驚きました。前々からインタビューで可能性を模索していることをうかがっていたので、すごく感慨深く感じます。ここまで継続してマイクロソフトさんと打ち合わせをされて、それが今回ようやく形になったという流れでしょうか?
kean77
吉田『新生エオルゼア』の前からずっと言っていることなのですが、ひとりでも多くのプレイヤー、ゲーマーに、とにかくあらゆるハードで『FFXIV』をプレイしてもらうのが僕の夢です。もともと『FFXIV』はSIEさんと組ませていただいている部分があって、技術協力もたくさんしていただきました。僕が担当する前からの制約もあって、それらをひとつずつクリアーにしていって、マイクロソフトさん側でもポリシーが変わっていく部分、変えなきゃいけない部分などをすごく丁寧にお話ししていただいて、両者がようやくすべてを合致してクリアーになったのが、このタイミングでした。
kean77
ちなみにファンフェスティバルのステージにフィル・スペンサーさんを呼ぶのは、すごくたいへんでした……。マイクロソフトのトップに、1タイトルのイベントに登壇してもらうハードルの高さはわかっていたのですが、僕が何としてもフィルにいっしょに出てもらいたいという思いが強かったのです。

――それはなぜでしょう?

吉田『FFXIV』のXbox版実現に向けて、いちばん努力してくれたのがフィルだったからです。待つという粘り強さもそうですし、誰よりも情熱的に動いてくれて。ですから“フィルがどれだけ情熱を持ってゲームのために働いている人なのか”を、なんとか伝えたいという想いがあって、すごくたいへんではあったのですが、何とか出演してもらうことができました。
kean77
プラットフォームの拡張については、まだ対応してない機種もあるので、さらにこれからですね。僕は昔から全部のハードで出したいと思っていますし、絶対いずれ実現させていくつもりです。もちろんビジネスマンでもありますので、ビジネスはビジネスとして考えつつ、ひとりでも多くの人に引き続きプレイしてもらうために、いろいろなことをやっていくつもりです。
kean77
――すべてのハードで発売され、皆が同じサーバーで遊べるのはまさに理想ですね。

吉田プレイしているハードウェアが別であっても、共通のサーバーで遊べるというのは、僕としては絶対条件です。つながった先の世界はどのハードでも同じ世界で、ひとつではないといけない。ハードごとにサーバーを分けると、特定のハードの人数が減ったら維持がたいへんになります。それは、ゲーマーとしてもよいことではないなと。

――同じゲーム体験ができないと意味がないと。
kean77
吉田 そうなのです。以前も海外のインタビューでお話ししたのですが、ハードはひとつになったほうがうれしいと感じる人は多いと思うのです。複数のハード買うためにお金を散財しなくていいですし、1台でどんなゲームも遊べるのであれば、それがいい。もちろん、プラットフォーム各社のビジネスという観点もありますし、競争があってこそ発展するのもわかります。
kean77
現状だと、競争が生んでいるポジティブさがあまりないように感じるのです。だから僕がこだわっているのは、「ビジネスの観点上、プラットフォームが分かれているのはしかたがない。でもそれを超えた先は、いっしょに遊べるのがいちばんいいに決まっている」ということです。それが僕の譲歩できない条件です。そこは諦めたら終わってしまうので、この考えは変えずにこれからも進んでいこうと思います。
載入新的回覆