佐藤にとって“憧れの舞台”とは、2000年にジャニー喜多川氏によって生み出され、2005年以降は主演のKinKi Kids 堂本光一が脚本・演出・音楽を手掛けてきた『SHOCK』シリーズだ。ミュージカル単独主演記録1位を更新し続け“Show must go on(どんなときでも幕を上げ続ける)”というジャニーズイズムを体現した本作は、ジャニーズファミリーにとっても思い入れのある作品である。
コウイチに向けるリスペクトと同時に劣等感を抱く複雑な心情を表現し、コウイチの中にある“Show must go on”の信念に迫る重要な役でもある。「年齢的にも自分ができると思ってる役ではないし、憧れの舞台でもあるから。でも、ライバル役なのかなとか思いながら」と葛藤しつつも、ついに「え、ライバル役?」と尋ねた佐藤。またもや無言で頷くマネージャーに「話せよ!(笑)」とツッコまずにはいられなかったと笑う。
佐藤勝利 EndlessSHOCK
佐藤としても『Endless SHOCK』(本編)は「初めてエンタメに生で触れた作品」だという特別な舞台。何度も何度も劇場に足を運び、堂本光一から「お前もう飽きただろ」と言われるほど熱心に観劇してきたことが、2月17日に行なわれた製作発表の場でも明かされていた。
そして真剣なマネージャーの顔を見て、“あ、『SHOCK』決まったんだな”と悟った佐藤。とっさに出たのは「え、出るんですか?」というような言葉だったと振り返る。無言で頷くマネージャーに「何か話してよ(笑)」とツッコミを入れるも、それだけ佐藤を知るマネージャーにとっても重く感慨深いオファーであったことが伝わってきた。
「帝劇に立ちたいっていう夢が、今は立たないっていう選択をしたから。だから帝劇を去った自分がまた出させてもらえるっていうのは、やっぱあのときの夢だったし、そして『SHOCK』に出られると思ってなかったけど、光一くんが僕を引っ張り上げてくれた感じがして……」と様々な感情が渦巻く思い出の地に、憧れの舞台で再度立つことができる喜びを語った。