masaka
ジョルジュ・ディディ=ユベルマン/西野路代 訳「「それ」のあったところ」を読んだ。副題に《ビルケナウ》をめぐるゲルハルト・リヒターへの4通の手紙とあるとおり、ゾンターコマンドの4枚の写真から作品が生まれ展示される過程において哲学者が画家に書いた長い手紙。まだ描かれていない白いカンバスを前にした2014年の2通はちょっと観念的でついて行きにくかったが、完成し異なる展覧会を経た2016年の2通は内容が具体的になることもあり言いたいことは分かる。最初は写真をほぼなぞりながらそれを覆い隠す抽象画を上に描くこと、主題/主体(サブジェクト)が下に(sub)横たわる(juctum)ことで写真のアレゴリーとなること。2022年の東近美ではなかなかそこまで読めなかったが
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